長い歴史があると、事の良し悪しはともかくも昔ながらの習慣が残っていたりします。また、お祭りに用いられる用語も日頃の生活には縁遠いものも少なくありません。そこで、それらをご紹介致します。
尾張西枇杷島まつりが天王社のお祭りとの位置づけもあったからでしょう。今日も残る神社の慣習と同様に、祭礼には家族に不幸があったり、子供が生まれたりした人は、神社用地に入ったり、山車に触れたり出来ません。また、女性が山車に触れることが出来ないという慣習もつい最近まで残っていました。
今も残っているものもありますが、橋詰町をはじめとして女性が山車を触れるようになるなど、時代にそぐわないとして見直されています。
まつりの当事者は十分に理解していても、見ているだけの人たちは例え近くにいても理解したり、聞き慣れない言葉も多くあります。ここでは、その一部をご紹介し、解説致します。
いずれもからきだちと読みます。山車を組み立てることで、本来、高欄部を除いた骨組み(空木)だけを組み立てることをいいます。今日では、高欄や棒〆も行なうことが多くなっています。また、山車を組み立てる日のことも「空木立(からきだち)」ということがあります。
ちなみに、尾張西枇杷島まつりの山車以外は大方組み立てたまま保管されていますので、空木立を見たい方は清須市役所(電話:052-400-2911)などに問い合せると良いと思います。まつりの一〜三週間前の日曜日に空木立を行なうことが多いようです。
棒〆とは、楫棒(かじぼう)を山車にくくりつけること。
曲場というのは、山車の方向を転換すること。二本の楫棒を一組5〜6人の楫方が、左右二組で楫棒を肩で一気に担ぎ上げて前輪を地上に浮かせます。間髪入れずに、3〜4人のたの楫方が後輪の一方の輪をてこ棒でこじながら山車を90度、180度と振っていきます。この間、楫棒を肩で担ぎ上げている10人程の楫方は、てこ棒の力で山車は徐々に方向を変えていきます。
こうした作業は、楫方全体が綱頭或いは綱割などと呼ばれる、いわば指揮者のような役割を受持つ人の合図ひとつで、5〜6分で行なうもので、相当熟練を要する作業です。
曲場の際にはお囃子もテンポの速いものとなり、そのお囃子と麾振り人形の動きに合わせるように方向転換する様子が、見物客をうならせます。
山車を解体、収納することをいいます。祭礼の一週間後の日曜日に行なわれます。いずれの町内も町内総出で行なっており、女性も雑巾やバケツを持参して携わります。
※ いずれの役回りも基本的に自町内会でまかなってきたが、近年はいずれの町内も楫方は町内だけでは人材を確保することが難しくなっています。この為、転出した人などにも応援を依頼したりしています。
| 年行事 | 町内の祭りにかかわる、いわば総責任者。 |
|---|---|
| 囃子方 | お囃子をする人たち |
| 賄い方 | お祭りの裏方的な仕事を担う人たち |
| 提灯係 | 山車の提灯をつけたりする人たち |
| 幕係 | 山車の幕の付けおろす人たち |
| 綱係 | 山車の綱を扱う人たち |
| 楫方 | 山車の楫棒を担ぐ人たち |
| 木遣り・曳出し | 山車を曳き出す前に謡われる。 尾張西枇杷島まつりでは問屋町で唄われる。 |
|---|---|
| 車切 | 道行きの曲.帰り車には片車切(狂言神楽)を用いる |
| 曲場 | 方向転換をするとき.車切を早く演奏 |
| 八兵衛神楽 | 中村区紅葉狩車の唄神楽と同じ曲 |
| 中神楽 | 道行きの曲.名古屋の神楽と同じ曲 |